さて、新しくパソコンを購入したら使用できる状態にセットアップしてあげる必要があります。
通常は、電源を入れた段階で自動で設定されたり、初期セットアップウィザードが立ち上がってきます。
初期セットアップウィザードでは、画面の指示に従って入力していくとコンピュータ名やユーザー名、アカウント、国や言語、時刻などが設定できます。
この作業は難しくないですし、時間的にも数分で完了します。
また、この作業が終わった段階でパソコンを操作したりすることは可能になるので「セットアップ完了」と満足してしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、実際は他にやるべき作業や、しておいた方がよい作業がいくつかあるのです。
そして、やるべきことをやっておかなかったり、よくない順番で進めてしまうと後々問題となる可能性がありますので以下を参考にしっかりやっておきましょう。
今回は主に Windows® 7,Windows® 8.1,Windows® 10 のパソコンの場合を想定しています。
パソコンの初回セットアップ時にやるべきことや順番。
まずは、項目を順を追ってリストアップしておきます。詳細な内容・手順は、ページの下部や、他ページで記載しています。
PC初期設定(初回セットアップ)の項目と順序など一覧。
1、機器などの準備。開梱、配線など。
2、電源を入れ、表示される説明(ウィザード)に従い設定する。
3、リカバリーメディアの作成。
4、ネットワーク、インターネットに接続する。
5、Windows Update の実行、設定。
6、セキュリティ対策ソフトのインストール。更新。
これ以降は順番はそこまで気にされなくて大丈夫ですし、不要なものは実行する必要はありません。
・メール関係の設定。
・Microsoft®Office などオフィス系ソフトのインストールや認証作業。
・よく利用するソフトやプログラムをスタートメニューやタスクバーに追加する。
・Adobe Reader など一般的によく使うソフトのインストールや更新。
・ブラウザの追加や設定など。
・不要なプログラムを削除する、スタートアップから外す。
ここまでがいろいろな方に共通して必要となるであろうと思われる設定などです。
そしてこれ以降は、状況や業種などによって、それぞれ必要となる設定をしていくことになります。
一応、頻度が高そうなものを挙げさせていただきます。
・データの移行や引き継ぎ。
・独自に使うソフトのインストール。
・社内ネットワークに関する設定など。
・プリンタや複合機など周辺機器との接続や設定。
などがあります。
1~6については以下で少し詳しく解説しています。
PC初期設定(初回セットアップ)項目ごとの解説や手順。
1、機器を準備する。
開梱したり、電源ケーブルを接続したりします。
デスクトップ型の場合などは、モニターやマウス、キーボードなどを接続します。
2、電源を入れ、説明表示(ウィザード)に従い設定する。
電源を入れると、自動で準備が行われた後、初期設定用のウィザードが立ち上がりますので、それに従い進めていきます。
OSによって画面や手順が多少異なりますが、ライセンス条項への同意をしたり、アカウントの作成、ユーザー名や、コンピューター名、国や言語、時刻などを設定します。
注意点やアドバイスとしては以下のような点があります。
コンピューターの保護や更新の設定など設定を選べる箇所は基本的に「推奨設定を使用する」を選んでください。
また、この場合のみならず、他の項目の設定やソフト上の設定などでも特に理由がない場合は推奨設定を利用するようにしましょう。
ネットワークへの接続ならびにパスワードやPINに関しては、後ほど設定できますので、ここではスキップして構いません。
Windows®8.1 や Windows® 10 のアカウントには、ローカルアカウントとMicrosoftアカウントがあります。
Microsoftアカウント でサインインすることで、Microsoftのクラウドストレージ OneDrive® 等のサービスを利用できたり、Windows® ストア からアプリを入手したりできるようになります。
あとで変更することも可能ですが、Microsoftアカウント を新規作成したりサインインしたりする場合はインターネット接続が必要になりますので、項目4のネットワークに接続を先にしておく必要があります。
3、リカバリーメディアの作成
リカバリーとは、パソコンの調子が悪くなって他の方法で復旧させるのが難しい場合や、コンピュータウィルスに感染した場合などにパソコンのハードディスクの一部やすべてを購入時に戻してあげることで再度利用できるようにする作業です。再セットアップとも呼ばれます。
リカバリーをする際に必要になるのがリカバリーメディアです。
購入時に、リカバリーディスクが付属しているものと、付属していないものがあり、付属している場合はあらためて作成する必要はありません。
リカバリーディスクが付属していない場合は、ハードディスク内にリカバリー用の領域が準備されているのですがこちらに不具合が起きてしまった場合にはリカバリーをすることができなくなってしまいますので、別途作成しておいたほうが良いというわけです。
リカバリーメディア用に利用できる記録用メディアはメーカーや機種などにより異なりますが、DVD-R4枚程度やDVD-RとCD-Rの組み合わせなどが多く、USBフラッシュメモリなどが使える場合もあります。
リカバリーメディアの作成方法はメーカーや機種により異なり、すべてのプログラムの中に再セットアップメディア作成用のツールが準備されていたり、メーカー独自の管理用ツールの中に入っていたりします。
基本的には、付属の説明書(マニュアル)に記載があるはずですので確認してください。
初回セットアップを行う際にはマニュアルなどを確認して必要なメディアを準備しておきましょう。
また、Windows® 8 以降では、USBフラッシュメモリーを利用して回復ドライブを作成することが出来ます。
作成した回復ドライブを利用してPCを初期化したり、システムイメージを復元したりすることが出来ます。
⇒回復ドライブを作成してPCが起動できない等のトラブルに備えよう。
4、ネットワーク、インターネットに接続する。
ネットワーク、インターネットへの接続がまだの場合ここで接続します。
新しい事務所でインターネット回線の契約も同時にしたという場合は、このページでは触れませんが、もちろんインターネット接続の初期設定は別途先に済ませておいてください。
5、Windows Update の実行、設定。
次に、Windows Update を実行します。
Windows Update とは更新プログラムの適用に関する機能になります。つまり、Windows® をその時点での最新の状態にするということです。
セキュリティの概念からも、他のプログラムも含め、常に最新の状態に保つことが基本となります。
なぜ、最新の状態に更新する必要があるのかという点を以下に簡単に記載させていただきます。
更新プログラムには、脅威や脆弱性に対するセキュリティパッチや他のプログラムとの互換やバグ等の問題に対する処置や修正などが含まれます。
最新の状態でないということは、脆弱性がそのままになっていたり、脅威への対応ができていない、即ち、そのデバイスには隙があり悪意のあるプログラムなどから攻撃を受けたりする危険性が高くなるということになります。
特に、未開梱の状態で購入したばかりのPCは、工場で出荷されてから初期セットアップを行うまでの間、更新されておらず、脅威や脆弱性に対処するためのプログラムが適用されていないことになります。
ですので、インターネットに接続したら、Webサイトに接続したり、データのやり取りなど他の事をする前にまず Windows Update を実行し最新の状態にしてあげる必要があるのです。
Windows Update はOSにより開始する場所が異なります。それぞれ以下の場所にあります。
Windows® 7 ・・・「スタートメニュー」の「すべてのプログラム」内
Windows® 8.1・・・「設定」内、「検索」するか「PC設定の変更」→「保守と管理」内
Windows® 10 ・・・「スタートメニュー」→「設定」→「更新とセキュリティ」内
最初は、「更新プログラムのチェック」(更新プログラムの確認)を行い、その後確認された更新プログラムをインストールします。
状況によっては、かなり時間がかかる場合がありますが、エラーが表示されない限り数時間はキャンセルせずに続けてください。
更新プログラムの確認中にエラーが表示されたり、半日以上待っても終わらない場合は何かしら異常があり上手く進められなくなっている可能性があります。
更新プログラムのインストールが完了したら、Windows Update 内の「設定」や「詳細オプション」のところで、今後の更新プログラムのインストール方法の設定を確認します。
ここでも特に理由がない限りはを推奨設定を選ぶようにします。
6、セキュリティ対策ソフトのインストール
次に、セキュリティ対策ソフトをインストールし有効化します。
セキュリティ対策ソフトも、無料のものから有料のものもあり、Windows® 自体にも Windows ファイアウォール や Windows Defender といった機能もあります。
どれを使うかは、他のセキュリティ対策状況やセキュリティポリシーなどにもよると思いますが、インターネットに接続する以上なんの対策もなしというのは危険ですので、遅くてもこのタイミングで有効にしてから次の作業段階へ進んでください。
また、ソフトによっては設定や更新が必要な場合がありますので、それぞれご確認・実行してください。
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・これ以降の設定
これ以降は実際使用するソフトやシステム、機器、その他の状況などによってそれぞれ変わってきますのでこのページでは記載いたしません。
ページ上部の一覧や、当サイトの別ページにも関連する内容がございますので、参考にしてください。
⇒不要なプログラムを削除したり、スタートアッププログラムから外す方法。
パソコンの初期設定に関するページの総括
いかがだったでしょうか?
簡単に初期設定と言っても結構やることがありますよね。
購入した店舗や業者さんに依頼する場合、業者さん側からみると、なかなかの作業量で時間もかかるので、ある程度費用が掛かるのもわかるのですが、逆に購入する方の立場では現在のパソコンの本体価格に対して「設定にこんなに費用がかかるのか」と思う気持ちもわかります。
自分のPCに関する知識や慣れ、使える時間などを考慮して判断しましょう。
このページを見ていただいて「簡単だ」、「出来そうだ」と思ったら、自己責任にはなりますが自分でした方が経済的です。
「とてもじゃないが技術的・時間的に出来ない」「面倒くさい」等の理由で、もし依頼されるなら良心的な業者を選び、本体価格だけでなくトータルの費用で検討することをお勧めします。
また、ある程度無事に初期セットアップが完了した時点で次はバックアップのことも考え始めることになります。
重要なデータを保存した際のデータバックアップも、もちろんですが、初期設定でも作業量が多かった場合などは特に、例えばシステムイメージのバックアップ等の機能でバックアップをとっておくと完全にリカバリーをかけるより効率的に復旧できる可能性が高くなります。
⇒システムイメージでPCを丸ごとバックアップするには。復元方法まで。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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