PowerPoint でプレゼンテーション動画の作成や編集を行う。
※当サイトには広告やプロモーションが含まれています。
商品やサービスのPRやプレゼンを行う際などに静的な資料を使うより、動画を利用した方がわかりやすかったり、高い効果を期待できたりします。
Microsoft PowerPoint ※があれば追加費用などをかけずに、簡単な動画編集を行いながら、動画を含む資料やプレゼンテーション動画を作成することができますので、こちらのページで方法などをご紹介させていただきます。
※製品やバージョンによっては利用できない機能があったり、更新プログラムの適用が必要な場合がございます。
なお当ページで説明させていただく内容などを用いて作成した動画のサンプルを当ページ内の下部に設置させていただいております。先にどのような内容となるのかイメージされたい方は、以下のリンクより該当のサンプル動画部分へ進めますのでご確認ください。
目次
PowerPoint に動画を取り込む。
通常利用しているプレゼンテーションファイルを動画にすることも可能ですが、今回は別で保存してある動画ファイルを挿入していく方法から説明していきます。
上の図の①や②の箇所からコンピュータ上に保存してある希望する動画ファイル(ビデオファイル .mp4、.mov、.mpg、.wmv など※)を選択し取り込むことが可能です。
また YouTube 動画などのオンラインビデオを挿入したい場合は URL を指定します。
※PowerPoint でサポートされているオーディオファイルやビデオファイルの形式について詳細は以下の公式ページでご確認ください。
⇨Microsoft.com に移動
さらに③の箇所から開始できる「画面録画」の機能を利用することで 、PC上のデスクトップ画面全体や指定した範囲に表示されている画面を録画し動画として利用することも可能です。
PC上での操作を説明・解説したい際や、製品やサービスのPR動画やマニュアル作成の場面などでも役に立ちます。
PowerPoint でPCの画面を録画する方法については以下のページをご参照ください。
⇨PowerPoint (パワポ)でPCに表示されている画面を録画する方法。
↓
PowerPoint のスライドに上の図のように目的の動画ファイル(ビデオファイル)を取り込めましたら、以下の PowerPoint で可能な動画の編集などについての記載にお進みください。
PowerPoint (パワポ)で出来る動画の編集・効果の追加・設定など。
動画ファイルを PowerPoint に取り込んだ後で行える編集や設定の変更、効果の追加や手順などについてご紹介させていただきます。
ここでは例として「PC画面上の操作を録画したファイル」を利用させていただいております。
ビデオ ツール(ビデオ形式や再生)は、ビデオフレーム(スライド上に挿入された動画) をクリックすると表示されます。
動画の表示範囲をトリミング
以下の手順で動画の表示範囲をトリミング(制御)することが可能です。
1.ビデオ形式 (書式)> (サイズのグループ)> トリミング と進みます。
↓
2.枠を動かし表示範囲を指定します。
上の図のように表示範囲を指定するための枠が出現しますので、枠を動かし表示する範囲を指定します。
動画の再生範囲(時間)をトリミング
以下の手順で動画の再生される範囲(時間)をトリミング(制御)することが可能です。
1. ビデオツール > 再生 > (編集のグループ)> ビデオのトリミング と進みます。
↓
2.再生する範囲(開始と終了)を指定します。
上のようにビデオのトリミングのウィンドウが立ち上がりますので、インジケーターや時間、ボタンなどを利用して開始箇所と終了箇所を指定します。
↓
3.最後に「OK」を押します。
開始設定
以下の手順で「プレゼンテーション中に動画再生を開始するタイミング」を指定することが可能です。
1.ビデオ ツール > 再生 > (ビデオのオプション)> 開始 と進みます。
↓
2.お好みの動画再生を開始するタイミングを選択します。
動画の再生を開始するタイミングを以下より選択できます。
- 自動(スライドが表示されると再生)
- クリック時(ビデオフレーム内をクリック時のみ再生)
- 一連のクリック時(再生ボタンか、右方向キーなどでスライド上で次のアクションを動作させる際の操作で再生)
またビデオオプションのグループでは、
- 音量
- 全画面再生
- 再生中のみ表示
- 停止するまで繰り返す
- 再生が終了したら書き戻す
などの設定を行うこともできるようになっています。
フェードイン、フェードアウトを設定
以下の手順でフェードインやフェードアウトの効果(徐々にはっきりさせたり、徐々に消していくような効果)を発生させる動画内の時間を指定することが可能です。
1.ビデオ ツール > 再生 > (編集のグループ)> フェードの長さ へ進みます。
2.効果を発生させる時間を指定します。
フェードインやフェードアウトの効果を発生させたい場合は、それぞれの時間(秒数)を指定します。
表紙画像を設定
以下の手順で、動画に表紙画像を設定することが可能です。
表紙に設定できるのは、動画内のひとコマやPCに保存してある画像、オンライン画像やアイコンになります。
動画内のひとコマを表紙に設定する手順
1.表紙に設定したい箇所を表示させます。
コントロールを利用した再生して一時停止や、◀︎▶︎での微調整などで表紙に設定したい画像を表示させます。
↓
2.ビデオ形式(書式) > (調整のグループ) > 「表紙画像」 > 「現在の画像」を選択します。
「表紙画像が設定されました」と表示されます。
表紙画像の設定を取り消したい場合には、「表紙画像」から「リセット」を選択します。
ファイルから画像を挿入し、表紙画像を設定する手順
1.ビデオ形式(書式) > (調整のグループ) > 「表紙画像」 > 「ファイルから画像を挿入」を選択します。
↓
2.挿入したい画像を選択します。
起動する図の挿入ウィンドウで、「ファイルから」「オンライン画像」「アイコンから」のいずれかより表紙として挿入したい画像を選択すると表紙画像が設定されます。
「オンライン画像」「アイコンから」へ進むにはインターネット接続が必要です。
表紙画像の設定を取り消したい場合には、「表紙画像」から「リセット」を選択します。
スライドを動画の表紙や見出しとする。
上で記載の「表紙画像」の機能とは異なりますが、ページ下部でも記載の通り PowerPoint のプレゼンテーション全体をビデオとして書き出すことも可能ですので、その際に PowerPoint のスライドを動画の表紙や見出しなどとして挿し込むといった方法もございます。
色・明るさの調整や効果などのスタイルを適用
また PowerPoint の機能を使うと以下のように動画に対して、色や明るさを調整したり・形・枠線・効果などのスタイルを設定したりすることも可能です。
それぞれ以下のような調整や変更などの設定を行えます。
「修正」
ビデオ形式(書式)> (調整のグループ)>「修正」 では、明るさとコントラストを変更できます。
「色」
ビデオ形式(書式)> (調整のグループ)>「色」 では、動画全体をセピア色にするなど、動画の色を変更できます。
「ビデオ スタイル」
ビデオ形式(書式)> 「ビデオ スタイル」のグループでは、「ビデオの図形」「ビデオの枠線」「ビデオの効果」※などスタイルに関する変更や設定が可能です。
※影、反射、光彩、ぼかし、面取り、3-D回転 のパターンなどを設定できます。
テキスト(文字)や図、音楽(BGM)などを挿入
以下のように「挿入」のタブから、画像・図形・テキストボックス・オーディオなどを挿入することが可能です。
1.「挿入」タブから挿入を希望するタイプのメニューへ進みます。
「挿入」タブから挿入を希望するタイプのメニュー(画像・図形・グラフ・テキストボックス・オーディオなど)に進みます。
↓
2.書式(スタイル)などを整えます。
それぞれのタイプに合わせた選択画面からタイプごとの書式の設定が表示されますので、ご希望のサイズやスタイルに調整を行います。
補足1.音楽ファイルを挿入した場合には以下のようになります。
※画面上に表示されているテキストは動画に対しての注釈となりますので、ここで(音楽ファイル挿入について)の説明とは関係ございません。
コントローラーを選択しているときに表示される「再生」タブ内で
- オーディオのトリミング
- フェードイン、フェードアウト
- 音量
- 開始の設定
- ☐スライド切り替え後も再生
- ☐停止するまで繰り返す
- ☐スライドショーを実行中にサウンドのアイコンを隠す
- ☐再生が終了したら巻き戻す
などの設定が行うことが可能です。
上記に関して、BGMの用途で音楽ファイルを挿入する際にはオーディオスタイルのグループで『バックグラウンドで再生』を選ぶようにします。
『バックグラウンドで再生』を選ぶと連動して(自動で)以下のようにBGMとして適切な設定に変更されます。
- 開始:自動
- ☑スライド切り替え後も再生:チェックあり
- ☑停止するまで繰り返す:チェックあり
- ☑スライドショーを実行中にサウンドのアイコンを隠す:チェックあり
補足2.ブックマークとアニメーションの機能を使うと、さらに効果的な演出が可能に。
ここまでで挿入したテキストボックスや図などのオブジェクトは、ブックマークやアニメーションの機能を合わせて使うことで、さらに効果的な演出を行うことが可能になります。
例えば、動画内の特定の時間内(秒数内)に限り表示させたり、目立たせるための動きや効果を加えたりすることができます。
アニメーションを追加する方法については、以下のページにて記載させていただいております。
⇨PowerPoint のスライドにアニメーションを追加して強調したり動きを出す方法。(アニメーションの基本的な使い方や設定方法)
⇨動画内で指定したタイミングで文字や図などを表示や動作。PowerPoint アニメーション(動画内でのアニメーション追加方法)
画面切り替えの効果を設定
「画面切り替え」のタブでは、画面切り替え(スライド切り替え)時の効果を設定することができます。
かなり多くの画面切り替え時の効果パターンが準備されています。
またパターンだけでなく「効果のオプション」や「サウンド」などを設定することも可能です。
「プレビュー」から実際に確認できますので、いろいろと試してみるとわかりやすいです。
タイミングと音声ナレーションやペン、ポインタの動きなどを記録
「スライドショーの記録」では、スライドショーを再生しながら音声ナレーションや発表者の映像、ペン、蛍光ペン、消しゴム、レーザーポインターのジェスチャなどとタイミングを記録することができます。
1.「スライドショー」のタブ > 「スライドショーの記録」 > 「現在のスライドから記録」もしくは「先頭から記録」と進みます。
↓
2.記録のウィンドウが起動します。
上のような記録用のウィンドウが表示されます。
左上の「記録」を押すとスライドショーが始まり、スライドショーに合わせて音声ナレーションや発表者の映像、ペンやレーザーポインタでの操作を記録することができます。
記録中からの「停止」や「一時停止」、記録の「再生」なども左上のボタンで行います。
マイクやカメラの設定は画面右上、オンオフの切り替えは画面右下それぞれのボタンで行えます。
レーザーポインターを使うにはスライド上を右クリックし、「ポインターオプション」で「レーザーポインター」を選択します。
もし常にポインターが表示されるのではなく、一定時のみ表示させたい場合は、上の方法でポインターを選ぶのではなく、 Windows の場合 [Ctrl]キー を押しながらドラッグしてポイントします。( Mac の場合 [option]キー )
また、レーザーポインターの色は「スライドショーの設定」の中で変更できます。
記録の削除は「クリア」から行います。「クリア」を行う際には、すべてのスライド上の記録か該当のスライドのみの記録かなど、適切な対象や範囲を選択するように注意してください。
PowerPoint で可能な編集や効果の追加などに関する記載はここまでとなります。
以下では、作成や編集後の活用パターンなどに関する記載へと進みます。
活用パターンと出力や保存の方法。
上記のように PowerPoint 上で作成や編集などを行った後の活用パターンとしては以下のパターンなどがございます。
- そのまま PowerPoint プレゼンテーション(.pptx)として利用する。
- ビデオフレームごとに別の動画ファイル(.mp4)として書き出す。
- 単一もしくは複数スライドのファイル全体からビデオを作成(.mp4、.wmv)する。
- PowerPoint スライドショーファイル(.ppsx)として書き出す。
- アニメーションGIF (.gif)として書き出す。
- プレゼンテーションパックとして書き出す。
2~6に関する概要や出力・保存などの方法は次のようになります。
2.ビデオフレームごとに別の動画ファイル(.mp4)として書き出す。
PowerPoint 上に取り込んである1つ1つのビデオフレームごとに別の動画ファイル(メディアファイル、.mp4)として書き出す方法になります。
PowerPoint の「画面録画」の機能でPCに表示されている画面を録画したファイルをそのまま書き出したい場合などに有効な方法となります。
比較的素早く実行できますが、元のデータをそのまま書き出すため、こちらのページで記載している編集や効果の追加などを行っても、この方法で書き出されるファイルには反映されません。
手順などについては以下のページをご覧ください。
⇨Windows PC の画面録画。PowerPoint で複数ウィンドウも可。
3.単一もしくは複数スライドのファイル全体からビデオを作成(.mp4、.wmv)する。
PowerPoint のプレゼンテーションファイル全体を1つの動画ファイル(ビデオ、.mp4 、.wmv)として出力する方法になります。
すべてのスライドや、スライドごとに追加した効果やアニメーションなども含めて1つのビデオとなりますのでスライドをうまく利用した構成とすることができます。
また、2の方法のように1つのビデオフレームから動画ファイルを書き出すケースでも PowerPoint 上で行った編集や追加した効果・アニメーションなどを反映させた形でファイル生成することが可能でもあります。
PowerPoint プレゼンテーションからビデオ作成の手順
1.出力するビデオに含めたいスライド構成でプレゼンテーションファイルを開きます。
PowerPoint のプレゼンテーションファイルを出力したいビデオの構成と合わせたスライド構成で準備します。
※1つのスライドの内容をビデオ(動画ファイル)にしたい場合は1つのスライドのファイルとします。
↓
2.左上にある「ファイル」に進みます。
↓
3.「エクスポート」 > 「ビデオの作成」と進みます。
「エクスポート」から「ビデオの作成」と進むと、作成するビデオの品質(画質・解像度)の設定や、記録されたタイミングとナレーションの使用に関する設定、各スライドの所要時間などの設定ができる表示となります。
↓
4.「ビデオの作成」ボタンを押します。
設定の確認や変更が済みましたら、最後に「ビデオの作成」ボタンを押すとビデオ作成が開始されます。
データ量や品質、環境などにもよりますが、作成されるには多少時間がかかります。
4.PowerPoint スライドショーファイル(.ppsx)として書き出す。
PowerPoint スライドショー ファイル(.ppsx)は、開くとそのままスライドショーの形式で開始されるファイルになります。
PowerPoint スライドショー ファイル(.ppsx)として書き出すには、
「ファイル」から「名前を付けて保存」に進み、「ファイルの種類」で”PowerPoint スライドショー(*.ppsx)“を選択し、「保存」します。
5.アニメーションGIF (.gif)として書き出す。
アニメーションGIF(.gif)は、動き(アニメーション)を表現できる画像ファイルになります。
単純な動きで長すぎないアニメーションであるなどの条件や用途等によりますが、動画ファイルにするよりアニメーションGIFのほうが向いている場合がございます。
手順としては、「ファイル」>「エクスポート」>「アニメーションGIFの作成」と進めます。
サイズと品質などを選択し、「GIFを作成」ボタンを押します。
6.プレゼンテーションパックとして書き出す。
プレゼンテーションパックとは、リンク先のファイルなども含めてパッケージとしてCDやUSBメモリなどに保存する機能です。
作成する手順は、「ファイル」>「エクスポート」>メニュー「プレゼンテーションパック」>「プレゼンテーションパック」ボタン と進めます。
パッケージ名称や保存場所を指定し「OK」とすると指定した場所にパッケージフォルダが作成されます。
「オプション」の中に、リンクされたファイルや埋め込まれた TrueType フォントを含めるか、パスワード、プロパティや個人情報などが含まれていないかの検査などの設定項目がございますので確認や必要な設定を行っていただくことをおすすめいたします。
PowerPoint で作成や編集を行った動画のサンプル
このページの内容のように、PowerPoint で作成や編集を行い全体をビデオファイルとして出力した場合のサンプルになります。
以下のようなスライド5枚での構成となっています。
- タイトルスライド
- ファイルから動画を取り込んだスライド
- つなぎのスライド
- PowerPoint の「画面録画」でPC画面を録画したファイルを含むスライド
- 締めのスライド
PowerPoint でのプレゼンテーション動画の編集や活用に関する総括
以上、こちらのページでは PowerPoint (パワポ)を利用して動画を含むプレゼンテーションファイルを編集したり効果などを追加したりする方法と、その後の活用パターンなどについて記載させていただきました。
準備されている効果のパターンなどもたくさんありますし、このページでは記載しきれていない機能などもございます。
一番わかりやすく覚えやすいのは、簡単なものからでも作成しつつ実際にさわって、いろいろと試してみることだと思いますので、その際の参考にしていただけますと幸いです。
ただできることが多く、楽しくなってしまい効果やアニメーションなどをいろいろと盛り込みすぎてしまいがちです。
本来、伝えたいことが伝わりづらくなってしまうと本末転倒ですので、常に目的を意識しつつ、目的に合った資料などの作成を心掛けたいですね。
動画の編集にもっとこだわりたい場合には、Adobe の Premiere Pro や Premiere Pro だけでなく多数のクリエイティブなアプリも利用できる Creative Cloudコンプリートプラン などを用途に合わせてご検討ください。
こちらのページはここまでとなります。ここまでご覧いただきありがとうございました。