バックアップの目的や必要性。種類や方式など。
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こちらのページはバックアップについてのページです。
さて、バックアップという言葉はほとんどの方が聞かれたことがあると思います。
バックアップとは簡単にいうと、「ある一つのものが使用できなくなった場合に備える仕組みやモノ」のことです。
特にITに関する分野でよく使用されているバックアップとは
「パソコンなどのハード自体や、その中にあるデータやファイルが破損・紛失してしまっても、データを復旧したり、ある時点に戻したり出来るように備える仕組みや、そのために複製したデータ」
のことを指します。
また、ネットワークシステム全体や回線などにおける冗長化に関することでも使用されますが、今回は前者(主にファイル等のデータやパソコンのシステム)のバックアップについて取り上げています。
このようなバックアップについてのおおよその意味やイメージについては理解されている方がほとんどだと思いますが、
「データをバックアップしないといけないとは思っているが、具体的に何をどうすればよいかわからない」
「一応やっているけど、正しい方法なのかかわからない、もっと良い方法を探している」
といった方向けのページになります。
バックアップの方法は、目的や内容(何をバックアップするか)、使える設備や機器などによっていくつかございます。
まずは、バックアップの目的・方法、種類(方式)、何をバックアップすべきか、バックアップ先として使えるメディアや機器、サービスなど項目ごとに取り上げていきます。
目次
バックアップとは何?
繰り返しになりますが、バックアップとは「ある一つのものが使用できなくなった場合に備える仕組みやモノ」のことです。
今回取り上げるているのは、ITの分野でよく使用されているバックアップ、つまり
「パソコンなどのハード自体や、その中にあるデータやファイルが破損・紛失してしまっても、データを復旧したり、ある時点に戻したり出来るように備える仕組みや、そのために複製したデータ」
のことです。
バックアップをとる目的や必要性。
情報化が進んだ現代では、企業や組織、または個人それぞれがさまざまな情報を電子データとしてパソコン、スマートフォン、タブレットなどの電子機器内に保持し取り扱っています。
日頃使用している情報の中には、非常に大切なものも多く、そのデータが使えないと仕事や日常生活をそのまま継続することが難しくなってしまうほどの影響を及ぼしてしまうこともあります。
そして、このような状況になってしまう原因も数多く例えば下記のようなものが挙げられます。
- ハードウェア自体の紛失、盗難、故障。
- 落雷や浸水など自然災害や火災などによる被害。
- ファイルの破損。上書きや削除などの誤操作。
- 自分では意図しない変更や更新。
- コンピュータウィルスなど悪意のあるプログラムによるもの。
これだけ原因となる事象がありますので、大切なデータほどバックアップをとっておく必要性は高いと言えます。
何をバックアップするか?
パソコンのデータをバックアップする場合においても、特定のフォルダやファイルなどのデータをバックアップするのか(ファイルバックアップ)、Windows® の状態を全てバックアップするのか(イメージバックアップ)など対象とする範囲などによって方法が異なってきます。
対象の範囲が大きいほどバックアップデータのサイズも大きくなりますので、バックアップ先の容量も大きいものを準備する必要がありますし、かかる時間も長くなる傾向があります。
逆に復元復旧の作業時においては、ファイルバックアップからでは作業量が多くなる状況でも、イメージバックアップからの復旧は手順が少なくて済む場合が多いです。
何に(どこに)バックアップするか?
上で記載した通りバックアップの対象とする範囲や用いる方法によって、使用できるメディアや必要となる容量が変わってきます。
今回取り上げているような状況で主に利用されるバックアップ先の機器やサービスには以下のようなものがあります。
- CD-RやDVD-R
- USBフラッシュメモリ
- 外付けハードディスク
- サーバやNAS
- クラウドストレージ
バックアップを取る目的を考えるとバックアップ先は同一ハード内ではなく、外部のデバイスやサービスにするべきです。
なぜなら、上で原因を挙げていますが、ハードウェアが丸ごと故障したり紛失してしまった場合に同一ハードウェア内のバックアップは無意味なものになってしまう可能性があります。
また、また保管する場所に関しても自然災害や火災の他、建物や敷地全体に影響する事故などを考慮すると、同じ敷地内よりは別の場所の方が望ましいと言えます。
そして内容の機密性などによって一定のセキュリティも確保しなくてはいけません。
それぞれの状況や上に記載していることなどから判断して適した方法を選んだり組み合わせることになります。
CD-RやDVD-R、USBフラッシュメモリ、外付けハードディスクあたりはイメージしやすいと思います。
NASについては、ほとんどの機種でバックアップに関するソフトウェアが内蔵されています。こちらのページも参考にしてください。
また最近では、マルチデバイスへの対応や、災害への対策強化の流れもあり、クラウドサービスの利用が広がっています。
これらを組み合わせることでさらに保全性を高めることが出来ます。ただバックアップ先を増やしすぎると管理が難しくなるなどの問題がありますので注意が必要です。
それぞれの組織のポリシーや状況によりますので一概には言えませんが、当サイトでは原因や脅威を想定し、同時に破損・紛失などが起こらない状況を保つことが出来、かつ必要以上に多すぎないバックアップをとることをお勧めします。
バックアップの方式や種類。
同じ対象をバックアップする場合でもいくつか方式があり、代表的なものは下記のようなものになります。
フルバックアップ
データを毎回全て複製、バックアップする方式。
1回あたりのデータ容量が大きくなり、時間がかかる。リストア(復旧)時の手順は少なくてすむ。
増分バックアップ
前回の(フル・増分・差分)バックアップから変更されたり追加されたデータのみをバックアップする方式。
1回あたりのデータ容量は小さく、時間も短くて済む。リストア時はフルバックアップデータの後に、すべての増分バックアップデータを順に追加する必要があるので手数がかかる。
差分バックアップ
前回のフルバックアップから変更されたり追加されたデータをバックアップする方式。
1回あたりのデータ容量やかかる時間はフルバックアップより小さく、増分バックアップより大きい(長い)。リストア時はフルバックアップデータの後に直近の差分バックアップデータ1つを追加することで直近の状態となる。
どの方式を採用するかは、それぞれの組織のポリシーや更新頻度などの状況によりますが、初回およびその後定期的なフルバックアップを行い、そのフルバックアップの間で増分もしくは差分バックアップをとっていくのがよいでしょう。
ここまでの総括と具体的なバックアップ方法。
ここまで出てきた以下の要素
- バックアップ対象の範囲(どの部分を?何を?)
- バックアップ先(何に?どこに?)
- バックアップ方式
に加え、
- 頻度やタイミング(いつ?)
- 手動で行うか自動で行うか
といったことを考え、それぞれに適したバックアップ方法を選んだり組み合わせてバックアップの運用計画をたてます。
具体的な方法の例
ファイルバックアップ(特定のフォルダやファイルなどのデータ)とイメージバックアップ(パソコンの Windows などのシステム状況全て)それぞれについてどのような方法があるか例を記載しておきます。
ファイルバックアップの方法
ファイルバックアップを行う方法としては
・CD-RやDVD-R、USBフラッシュメモリ、外付けハードディスク、ファイルサーバー、NAS、クラウドストレージなどに手動でデータをコピー(複製)する。
・Windows の「ファイル履歴でファイルのバックアップコピーを保存」の機能を利用し、自動、手動でバックアップする。
⇒ファイル履歴でパソコン内ファイルの自動バックアップ。Windows 10
・NASに内蔵されているアプリケーションや、その他有償、無償のソフトウェアを利用して自動でバックアップする。
・クラウドストレージ(クラウドサービス)のフォルダ同期機能や自動アップデート機能などを利用する。
などがあります。
イメージバックアップの方法
イメージバックアップを行う方法としては、こちらもソフトウェアを利用する方法もありますが、Windows には標準でシステムイメージのバックアップをとることができる機能がついています。
システムイメージを利用したバックアップや復元については下記ページを参考にしてください。
⇒システムイメージでPCを丸ごとバックアップするには。復元方法まで。
皆様それぞれに適したバックアップの方法を見つけていただき、「自分だけは大丈夫」などと思わず、大切なデータは特に是非バックアップを実行してください。
当サイトがその際の参考になれば幸いです。
今回はここまでとなります。お読みいただきありがとうございました。